COM計画研究所は、道路から広場、建築、そして自然と文化等を一体として捉え、生活環境として、住民の手によるまちづくりとして育むことをめざしています。
2018.11.12
「持続可能な発展」がキーワードとして定着してきた。歓迎したいことである。
かつてのように地域間競争を煽り立て、例えばショッピングセンターをとってみても、「地域一番店」をめざして大型化を競うやり方は、明らかに持続不可能なやり方である。
一番店は必ず二番店に格下げされる宿命にあり、その途端存在価値を失う。
しかし、それに変わる持続可能な地域=サスティナブルコミュニティは、お題目としては多くの人が唱えるものの、実際の姿や形は見えにくいという状況だ。
そんななかでもまちづくりが継続し、さらなる展開をみせている地域に共通するのは、ポリシーの一貫性と同時に、次々と新手の仕掛けが繰り出されていることである。
一つの仕掛けが上手くいったからといって、そのままじっと待てば、次々と成果が得られるというものではない。
ツールも変え、空間も変え、場合によっては手法も変えつつ、得るところを期するのである。しかし、一網打尽をねらうのは禁物。
まちに目玉もあって良いが、それ以上に大切なのは多様さ。大きさや量よりもオリジナルな魅力。それらを常に生み、育て続ける知性と行動力をもつコミュニティが醸成されることが、まちづくりの基盤であり、そのことが続く限り、まちに未来はあるはずだ。
まちづくりはフロンティアにしか出発できない事業である。そして常にフロンティアでないと続かない事業である。
※さらに詳しい内容は、全国各地のまちづくりのフロンティアたちと当社代表高田の対談をまとめた『まちづくりフロンティア』(オール関西 2005年)をぜひご覧下さい。
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